第3回 相談はもっと気軽にもっと早くに

日本人は、心の病にかかったとき、一番最初にカウンセリングには来てくれません。一番最初に行くのは、たいがい本屋さんです。今だと、インターネットで調べるというのもあるかもしれません。

自分の症状なので、的確に本を選びます。ほぼ間違いなく、自分の病名を当てます。

でも、それで終わり。

病名や原因がどのようなものかくらいのことは書いてあります。ところが、どうすれば治るかということはわからない。

次に行くのは、占いなどです。

占いは良いですよ。イイワケを教えてくれます。例えば、「男運が悪いんです」と言っている人には、「あなたは前世でめちゃめちゃモテモテだったんです、だから今世ではその報いがきているんです」と教えてくれます。
でもね、男運が悪いということは、「何か自分に要因があるでしょ」という話しです。にもかかわらず、そこは見なくて済みます。ちょっと救われた気になります。

でも、やっぱり治らない。

そして、病院行きます。

薬を飲みます。その薬が効かなければ、もっと強い薬を飲みます。

でも、症状が治らない。

最後に、3年くらい経ってから、やっとカウンセリングに行きます。

もっと早くに来てくれていれば、すぐに終わっただろうに、もうしっかり身についてしまっています。

本当は、こんなふうになる前に、「痛い」と思った時点で来てくれて良いのですよ。そうすれば、安くも済んだし、日常生活にも支障が無くて済んだのに、なかなか来てくれません。

保険適用外というのもネックにはなっているのですが、日本人のオープンにできないという、心の病に対する考え方も一因としてあります。だから、僕のカウンセリングルームは、一本奥に入ったところにあるんですけどね。

日本人の気質として、そもそも会社の人や友達にカウンセリングに行ったなんて言えません。同じ病を抱えている人達の間だけで、やっと会話が可能なくらいです。

アメリカでは全然違うんですよ。アメリカで勤めている人が会社に、「カウンセリングに行ってきました」と言ったら、「偉いね、自分でちゃんと自己管理しているんですね」と褒められます。

会社としては、それを持ち込んで欲しくないわけですから、自分で解決しようとすること、カウンセリングに行くということ自体が推奨されています。

アメリカの人たちというのは、すぐカウンセリングに来てくれます。極端な話し、夫婦喧嘩が始まったらカウンセリングに行きます。プロの判断を聞くために、夫婦でカウンセリングに行ったりするんですよ。

カウンセリングは、本来、予防医学として使う感じのものです。何か問題があったり、しんどいと思ったら、悪化する前にとりあえずカウンセリングを受ける。そして、そのストレスを排除します。

自分でウジウジ考えたりとか、飲みに行くよりは、カウンセリング受けたほうが、確実にストレスはとれるので、アメリカの人たちは上手く使っています。

次の第4回のコラムは、「マスオさんを推奨します」を公開予定です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です