第2回 カウンセラーが解消できるのは「悩み」の部分だけ

カウンセリングの相談を受けるとき、歯痒いなと、思うことがあります。

僕が会社経営の話しをすると、「あなたは経営した経験があるんですか?」と、聞かれます。子育ての説明をすると、「あなたは子育ての経験があるんですか?」と、聞かれます。

そもそも私たちカウンセラーは、心の話をしています。方法論、技術論の話しをしているわけではありません。
人が悩んでいるというのは、「問題」と「悩み」の部分があって、これらがセットになっています。
私たちが解消できるのは、そのうちの「悩み」の部分だけです。「問題」は、その人自身が解決することです。
例えば、結婚がしたいという人がいたとします。

このとき、この人がどういう意識でそれに関わっているかが大事です。もし、悩んで、悔やんで、気分が落ち込むということが無いのであれば、それは「問題」ではありますが、「悩み」ではありません。ところが、これに「悩み」が加わってくると、「自分には結婚相手もいないし、将来も不安だし、生きていく価値もない」のようなことになってくるわけです。そうなったときに、私たちカウンセラーは、その気持ちを解消することができます。でも、結婚相手がつくれるかはどうかは、その人のやることです。私たちが、結婚相手を連れてくるわけではないです。

カウンセラーの仕事は、問題解決をすることではありません。「問題」に関わっている「悩み」
について、意識をどういう風に変えたら良いか、考えをどういう風に変えたら良いのかというこ
とを通して、解消することです。そこから行動を起こすのも、結果を出すのも本人なのです。
だから、自殺する人はいなくなりますが、成功者を増やすわけではないのです。

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