第4回 マスオさんを推奨します
二世帯、三世帯同居という方、いらっしゃいますか。少ないですよね。
昔は、当たり前だったじゃないですか。もちろん、それで苦労した人も多いでしょう。特に、女
性は。でも、得たものもいっぱいあったはずです。
少なくとも、親子喧嘩をなだめてくれる人がいました。
子どもの逃げ場所があれば、思いっきり叱れるわけです。でも、核家族になってみて、お母さん
と子どもが1対1です。本気で喧嘩したら、家の中が殺伐とします。お母さんは、怖くて叱れませ
ん。
世代間で一緒に住むというところの悪い部分がいっぱいあぶり出されて、一回やめましょうとい
うことになりました。けれど、やめてみて良いところも見えてきたのですね。
僕は、これからの時代、マスオさんを推奨します。
社会事情が少し変わりつつあって、男性の収入だけでは食べていけなくなってきています。女性の
労働力というものは必要になってくるし、たぶん、それは避けられないのだろうと考えています。
そこで、奥さんも働きましょうといったときに、当然、家事はどうするのという話しがでてくるん
ですね。そのとき、わがままが言えて、子育ても自由に頼めるのは、自分のお母さんでないと無
理でしょう。なにより、主婦にとっては、一緒に住むなら、自分のお母さんが良いにきまってい
ます。それに、お婿さんは、大事にしてもらえるし。
東京では、核家族化がすごく進んでいるので格差がわかりずらいのですが、地方では、但婆の格
差が存在しています。嫁姑がうまくいっていたり、マスオさんだったりした家庭というのは、主婦
がちゃんと働けるので、収入の格差が存在しているという構図ができあがっています。