第6回 「指示待ち」の新人にイライラする

指示を出せばやるのですが、自分からは積極的に動かない部下に困っている、イライラする、どうしたらいいでしょうかという相談を受けます。いわゆる、「指示待ち君」ですね。
まず、この子たちには、当事者意識がありません。ですから、いかに当事者意識を育てるかが大事です。例えば、「君がこの店のオーナーだったとしよう、でも、君しかいないってなったときに、さあ、どうする」という考え方をしなさいと、教えることになるのでしょう。
ただ、そのとき、「自分が全部やるとなったときに、まず、何から始めて、次に何をしてと部屋を見渡しながら頭に浮かべるよね、それから、実際に、誰が何をしているかみて、自分ならどれができるかという考え方をしようね」というように、順序立てて話してあげる必要があります。
彼らは、頭が悪いというのではなく、そういう考え方をしたことがないのです。だから、基本は、「覚えなさい」という話しです。できるように練習しなさいということです。
ただ、こういう子たちにガミガミ怒っても、だいたい暖伩に腕押しみたいなことになります。わかっていてやらないのであれば、怒ってもいいのですけれど、わからないからやっていない人に怒っても、的が外れているので無意味です。つまり、偉い学者さんが専門用語で喋っていると、素人にはわからないというのと同じことです。
ですから、私たちがあたりまえに動かしている思考回路を、順番通りに教えなければならないのです。
わからない側にわかる側のほうのことを理解させるほうが難しいわけですから、わかっている側が教えるしかありません。上司と部下といった場合には、部下が上司に育てられるものなので、どちらの仕事かといわれれば、やはり上司の仕事ということになるのでしょうね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です